2014年5月9日(金)更新
第150回「硬膜外麻酔の合併症」
硬膜外麻酔の手術中および手術後の合併症は脊椎麻酔の合併症と似ております。
硬膜外麻酔による麻酔範囲の影響で血圧低下や徐脈、それに伴う吐き気、嘔吐、呼吸抑制(息苦しさ)などがあげられます。
硬膜外麻酔のみによる帝王切開手術の場合は脊椎麻酔を併用した場合と比べて比較的使用する局所麻酔薬の量が多くなるため局所麻酔薬中毒という合併症も起こりうることがあります。
術後に頭痛がおきることもあります。硬膜外腔の内側にある硬膜を穿刺したことで髄液が漏れ出ることにより起こります。
発生の原因は脊椎麻酔と似ておりますが硬膜外麻酔の場合使用する穿刺針が脊椎麻酔の針より太いため頭痛の度合が大きくなります。