マタニティ通信

2014年3月21日(金)更新

第143回「母乳分泌について」

乳汁の成分には、2つのホルモンが作用しています。一番深く関与しているのは、「催乳ホルモン」と呼ばれるプロラクチンで、乳汁の分泌を促す役目を果たします。もう1つは、「射乳ホルモン」と呼ばれるオキシトシンで、乳汁を搾り出す役目を果たします。
赤ちゃんが乳頭を吸うと、その刺激が母の脊髄を通って、脳下垂体に伝わります。脳下垂体が刺激をキャッチすると、プロラクチンが分泌され乳汁を作ります。同時に脳下垂体からオキシトシンが分泌し乳汁を搾り出します。この2つのホルモンの働きがあって母乳が出るのです。
赤ちゃんが吸わないと2つのホルモンは分泌しないので、出なくても吸わせ続けることが大切です。

執筆者

中川産科婦人科 院長 中川 仁志

中川産科婦人科 院長:中川 仁志
Hitoshi Nakagawa

久留米大学医学部卒業
広島大学医学部産科婦人科学教室入局

職歴
呉医療センター・中国がんセンター
広島大学医学部附属病院
県立広島病院
資格
日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
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