2013年11月29日(金)更新
第127回「硬膜外麻酔について」
帝王切開手術の際に局所麻酔法の一つである硬膜外麻酔が行われます。また脊椎麻酔との併用でも用います。
手術中の痛みを取り除くことのほかに背中に入れたカテーテル(細いチューブ)を利用して術後の痛みを軽減させることができます。
硬膜外麻酔の手技は脊椎麻酔と似ておりますが局所麻酔薬を注入する部位が異なります。
硬膜外麻酔は脊椎麻酔で薬を注入する部位の手前にある硬膜外腔(脊髄を包んでいる硬膜の外)という部位に麻酔薬を注入します。局所麻酔薬は硬膜を通って脊髄にゆっくりと作用していきます。硬膜を針が突き抜けないようにするため熟練を必要とします。また脊椎麻酔とは違い脊椎のどの部位からでも局所麻酔薬の注入あるいはカテーテルの留置ができます。