2011年12月23日(金)更新
第26回 「喘息と妊娠」
小児から成人まで喘息患者さんは増加しており、妊娠・出産に直面する女性喘息患者さんも増加しています。喘息発作は、赤ちゃんに低酸素血症をもたらし、流産や胎児発育不全、脳障害等のリスクとなります。
妊娠中に喘息が悪化する方もいますが、その中には薬物使用に対する不安から治療を自己判断で中止していることがあります。多くの喘息治療薬は、催奇形性についてほとんど問題ないとされています。
特に喘息の発作を予防するための吸入ステロイド薬は喘息長期管理の第一選択薬として推奨されており自己判断での吸入中止は絶対にやめましょう。
母体が息苦しいと感じている時、赤ちゃんも同様に息苦しいと感じていることを常に意識し、出産を安全に行えるよう喘息の状態を良好に保つことが大切です。