2012年12月28日(金)更新
第79回「便秘と痔について」
妊娠して胎児が成長してくると、大きくなった子宮が直腸を圧迫することから、便秘になりがちです。また、内腸骨静脈という、肛門から下大静脈に戻る血管を圧迫するので、肛門周囲の血管がうっ血して炎症をおこし、痔(内痔核や外痔核)ができやすくなります。出産時には、胎児を押し出すためのいきみによって痔ができたり、悪化することもあります。
産前産後の排便習慣は特に大切です。刺激物を控え、食物繊維の多い食品を摂取すること、便意を感じた時に排便すること、トイレで強くいきまないこと、適度な運動をすることなど、日常の注意点に気を配り、肛門に負担をかけない生活を心がけましょう。便秘や痔が解消しない時は、早めに医師に相談し、悪化を防ぎましょう。